No. 20 Born Slippy Nuxx / Underworld

https://www.youtube.com/watch?v=W9ZNKGrpnKM

1996年に公開された「Trainspotting」という映画をご存知でしょうか。

ドラッグと音楽と性に溺れた日常を生きるスコットランドの若者たち。絶望的な生活の中で、遂に手に入れた転機。
当時の若者たちの姿を徹底的にクールに描ききったこの作品は、今なお熱狂的な信者を生み続けています。

僕もその信者の一人です。例えば、恐らく誰も見ないであろうFaceBookの好きな言葉欄に、この映画から引用したフレーズを書き込んでいます。

監督のダニー・ボイルもこの作品に特別な思い入れがあるらしく、今年は20年ぶりに新作が公開されたことでも話題になりました。
僕も公開初日に続編を観に行ったのですが、懐古主義を徹底的に断罪するその内容に驚かされました。ダニー・ボイルはこの作品を取り巻く熱狂に対して、「そんなに過去に執着していると、お前もこんな風になるぞ」というメッセージを込めたのかもしれません。

この映画の最も印象的なシーンで使われている楽曲が、テクノシーンのレジェンド的存在、Underworldの"Born Slippy Nuxx"。
テクノ史上に残る美しいメロディと、未来なんかこれっぽっちも気にしていない若者が酒場で喋っているような歌詞が重なるこの曲が流れるラストシーンは必見です。